「子供には、我慢を覚えさせることが大切」と信じていると、「いつまでに覚えさせれば良いの?」と、その実現時期が気になり始めます。
このような思考が始まってしまうと、漠然と「早く覚えさせた方が良いのだろう・・・」と思ってしまいがちです。
これは、トイレット・トレーニングが早く終わったことを自慢したり、うまくいかないと焦ったりする様子に似ています。
【参考】
ですが、「心に苦しさを抱え込まない人」に成長してくれることを望むなら、我慢を覚える時期ではなく、我慢の質にポイントがあることを覚えておいて下さい。
一般的な我慢のイメージは
- 自分の欲求が満たされないことによって生じる感情を、ひとりぼっちで我慢する
というものではないでしょうか?
でも、子供の将来を考えたときの我慢のイメージは
- 自分の欲求が満たされないことによって生じる感情を、誰かに見守られながら、安心な雰囲気の中で癒やされる
というものです。
それぞれの結果は、「自分の思い通りにならないこと」を受け入れるた状態、すなわち「我慢できた」ということで、違いはありません。
しかし、この方式の違いが、次のような結果を生み出します。
- 前者の方法:大きな執着が残る
- 後者の方法:それほど執着は残らない
そして、このような体験の積み重ねが、「執念深い」とか「あっさりしている」というような性質として、その子の性格に取り込まれてきます。
また、次のような行動の習慣を作ります
- 前者の方法:苦しくなると一人きりになりたくなる
- 後者の方法:苦しくなると誰かと一緒にいたくなる
【参考】
( 子育てと解釈 より)
前者のような、性格や行動習慣を身につけてしまうと、
- 苦しくなると、「もっと苦しくさせようとする働き」が稼働し始める
という自動システムを抱えて生きることになります。
ちょっと、つらそうな人生だと思いませんか?
もし、「子供に我慢を身につけさせたい」と意識することがあれば、「質の高い我慢」という考え方があることも思い出して下さい。
ちなみに、親にとっては、前者の我慢を覚えてもらえた方が楽ですけどね・・・(苦笑)
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