新型コロナウイルスの蔓延に伴って、外出の自粛、緊急事態宣言という流れの中で、学校の2019年度の3学期がフェイドアウトするように終わり、そして、2020年度の新学期が始まらないといった状況になっています。
5月13日の段階では、みんなの自粛生活のおかげで、感染者の増加は抑えられている状況が続いていて、段階的に緊急事態宣言が段階的に緩和されていきそうな雰囲気が漂っています。
6月には、どのような形か分かりませんが、学校も再開されるのではないかと想像しています。
学校に行けなくなった子供
子供たちは、これまで長い間、学校に行かない生活を続けてきました。
そこで心配になるのが、「学校に行けない子供たちが、たくさん現れてくるのではないか」ということです。
そんな子供が現れたとき、たぶん「前は学校に通えていたのに、学校に行かなくなってしまった」と理解するのではないかと思います。
また、その原因を「長く怠惰な生活を過ごしていた為に、サボり癖が付いてしまった」というように考えるだろうと思います。
そのように考えると、学校に行こうとしない子供への対応は、「四の五の言っていないで、学校に行きなさい!」と叱咤し、強制的に学校に行かせようとしてしまいがちになります。
確かに、ただのサボり癖なら、このような対応で学校に行くようになると思います。
しかし、別のことが原因である場合は、強制的に学校に行かせようとすると、子供は、ますます学校に行くことを拒むようになって、最悪、自室に引きこもるようにしてしまう恐れがあると考えています。
このようなときの対処を考えるには、別の見方が必要になります。
別の見方
「前は、学校に行きたくないけども、頑張って行っていた」と考えると、「前は学校に通えていたのに、学校に行かなくなってしまった」と解釈していたときには気づかなかったことが見えてきます。
- 可能性1:学校に行きたくない理由がある
- 可能性2:いつも心に不安を抱えている
「可能性1」の場合、その問題が解決できるかどうかは別にして、その問題が何かを把握することは、比較的容易だと思います。
問題は「可能性2」です。
家庭が子供にとって元気を取り戻す役割を果たしている場合、子供たちは、学校などで嫌なことがあっても、家庭で元気を取り戻せば、再び、学校へ登校していきます。
しかし、家庭が子供に不安を感じさせる環境である場合、子供は、家庭で過ごすことも、学校で過ごすことも、どちらも不安なため、どちらの不安を選ぶかという葛藤状態に陥ってしまいます。
これは「既知の不安(慣れた不安)」と「未知の不安」のどちらを選ぶかという葛藤状態です。
「未知の不安」は、何が起こるか分からないという怖さがあります。
ところが、「既知の不安(慣れた不安)」は、どのように対処すれば良いかが分かっていますから、「未知の不安」よりもまだマシだと感じます。
これは、人が持つ「新しいことを始めるよりは、これまでと同じようにしようとする」という傾向にも関係しているのではないかと思います。
では、学校が再開したときに、子供が「学校に行きたくない」と言ったら、どうしたら良いでしょうか?
それを考えるには、次の投稿が参考になると思います。
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