心を楽にするために振り返る子育て

第02回 正しく悩む為の準備

(2005/03/24)

人は、悩み始めると、あれこれと自分自身を責めてしまう傾向があるように思います。

例えば、次のような感じです。

・「辛い」と感じたとき    :「もっと強くならなければならない!」

・「ねたましい」と感じたとき:「そんなことを感じる自分は、何て嫌な人間なんだ!」

自分を責めることは、自分を否定することにつながってしまいます。

そして、自己否定に多くの時間を費やしていると、自分にとっての確かなものが何も無いような錯覚に陥ってしまうこともあるかもしれません。

そんな状態を避ける(或いは、そこから抜け出す)為に、自分の感情や感覚を信じること、中でも、ネガティブな自分自身の感情を素直に受け留めることが、とても大切だと思っています。

もし、あなたが辛いと感じていたら、「あなたが辛い」ということは、あなたにとっての確かな事なのです。

解決を先走らずに、そんな自分自身の気持ちや、その理由を、まずは、自分自身がきちんと受け留めてあげようとすることは、とても大切なことだと思います。

辛い理由を探る為に、「なぜ、辛いと感じるの?」と、自分に問いかけることは多いと思います。

この時、この言葉に含まれる2つの意味を、しっかりと意識しておくことは、とても大切だと考えています。

(1) 「辛い」と感じる理由を、素直に問いかける
(2) 「辛い」と感じる自分自身の心を責める

辛さから抜け出す為に「なぜ、辛いと感じるの?」と頭の中で繰り返していうちに、気が付くと、もっと辛くなってしまったという経験をしたことがあるかもしれません。

これは、本人の意思とは関係なく、もともとの言葉自体が持つ(2)の意味合いが、勝手に強くなってしまうからではないかと考えています。

ですから、それを避ける為に、『次のようなねぎらいの言葉』をかけてあげることのできる理由を考えようとすることは大切だと思います。

「なるほど、そう考えていると、辛く感じてしまう気持ちは、とってもよくわかるよ」

そして、心からそう言えた時、自分自身の本当の気持ちに気付き、本当の解決に向かって進み始めることが出来るのだろうと思います。

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