自分が、どんな状況で納得感や満足を感じるかを考えた時に、ある傾向があることに気付くことがあるかもしれません。
前回と前々回のテーマ『馴染み深い「方法と収穫」』で書いたことの焼き直しになるかもしれませんが、少し書かせて頂こうと思います。
簡単におさらいすると、
○人には、子供の頃に、両親や養育者などから、多く受け取ることができた愛情を、大人になった後も、無意識のうちに求めてしまう傾向がある。
○その与えられた愛情が、自分が本当に望んでいたものと異なっていても、あたかも自分の望んでいたものであるかのように自分を錯覚させながら、それを受け入れてしまう。
そのようなことを、2回に渡って説明させて頂きました。
そのことが、今の自分にどのように影響しているのかを知るには、「自分は人とのコミュニケーションにおいて、どのような時に満足する傾向があるのだろう?」と考えてみると良いかもしれません。
ただ、それは、
- 自分にとって、あまりにも当たり前のことで
- そして、理由なく満足を感じることなので、
意識しなければ、「その満足は、自分に特有のもの」ということには、なかなか気付くことが出来ません。
ちなみに、私の場合は、「相手の話を自分が理解できた時に、満足を感じる傾向がある」という事に、カウンセリングに携わるようになってから気が付きました。
これは、「自分の話は聴いてもらえずに、母親の一方的な話を、ただひたすら聴き続けなければならなかった」という子供の頃の経験が影響しているような気がします。
その『満足感』は、心に染み付いているので簡単に手放すことは出来ないし、それで満足できることも確かな事なので、手放なさずに大切にとっておいても良いものだと思っています。
そして、過去の自分と、今の自分の違うところは、「相手の話を理解することで満足する」以外に
- 自分の気持ちを、相手に伝えることで満足しても良い
- 自分の気持ちを、相手に聴いてもらうことで満足しても良い
- 自分の気持ちを、相手に受けとめてもらうことで満足しても良い
- 自分の気持ちに、相手が応えてくれることで満足しても良い
などなどに気付いているということです。
気付いているから、「相手の話を理解する」という昔からの方法で満足を得ながらも、たまには、それ以外の新しい満足をつまみ食いすることもできるのです。
少し毛色が違うかもしれませんが、『満足』につながるかもしれないことを少し挙げてみます。
- お金を貰うこと
- 物を買ってもらうこと
- 褒めてもらうこと
- 評価されること
- 面白いと思ってもらえること
- 笑ってもらえること
- 優しく見守ってもらえること
- ・・・
たぶん、満足の種類は、人の数だけあるでしょう。
そして、それは、「過去にどのような事で満足しなければならなかったか」ということに囚われているところがあると思います。
だから、「それで自分が満足できる」ということを活用しつつも、それ以外にも、「自分が満足出来ることは、きっとあるだろう」と考えてみることは、『新しい満足』や『自分の本当の気持ちが望んでいる満足』を手に入れるきっかけになると思います。
コメント