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「憂鬱と「深い思考」の関係:研究結果」という記事の紹介

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憂鬱と「深い思考」の関係:研究結果 | WIRED VISION という記事を見つけました。

前置き

動物は、目の前に問題があると感じたとき、

  1. それを解決するために、心の苦しさ(抑うつ)を感じ、それによって解決思考や行動が起こり、
  2. 問題の解決とともに、心の苦しさ(抑うつ)も消滅する

といった経緯をたどるような仕組みになっているのだと想像しています。

ところが、人間が生きる社会が複雑になり、人が解決すべき問題も複雑化してしまいました。

中には長期化したり解決できなかったりする問題もあり、それらが慢性的な心の苦しさ(抑うつ)を抱えてしまうようになった要因の一つだと考えています。

そして、この慢性的な心の苦しさが、さまざまな思考の原動力になります。

(参考:心の苦しさと原因の関係(サイト名:私の理解した心の全て))

ですから、社会が単純になり、また、自分の感情の対処方法を取り戻せば、多くの人は、慢性的な心の苦しさ(抑うつ)から開放されるようになると考えています。

(参考:不要な学習を最小限に留めるために(サイト名:私の理解した心の全て))

「憂鬱と「深い思考」の関係:研究結果」という記事の紹介

前置きが長くなりましたが、憂鬱と「深い思考」の関係:研究結果 | WIRED VISION という記事についてです。

すなわち、抑うつとは、自らの問題に精神を強制的に向き合わせるための手段ではないかと、Thomson氏とAndrews氏は考えているのだ。

反芻するのは辛いことだが、同時にそれは、われわれが自分の問題に目を向け続けるうえで役立っているのかもしれない、と。

[鬱病などの]気分障害は、「抑うつ状態の引き金となった、複雑な人生上の問題を効果的に分析するという特定目的」のために生まれた、「連携されたシステム」の一端なのだと、両氏は主張する。抑うつ状態に陥ることがなく、ストレスやトラウマに対してとめどない反芻というものをしなければ、人間が自分の置かれた苦境を脱することはより困難になる可能性がある、というのだ。

興味深い仮説だが、この「分析のための反芻」理論を裏付ける証拠は、推測に基づいているか、間接的なものがほとんどだ。

また、この理論には批判も多く、それらの批判は重要なポイントを指摘してもいる。

しかし、最近『Journal of Abnormal Psychiatry』に掲載された論文は、この理論を興味深い形で検証する形になっている。

ということで、その検証方法と検証結果について紹介されています。

考え方などは、私の考えとは異なるのですが、なかなか興味深い内容だと思いますので、興味のある方は、リンク先をご覧下さい。

余談

おそらくアリストテレスの次の言葉は、一片の真実を含んでいたのだろう。

「哲学や詩、芸術や政治にすぐれた人はみな、ソクラテスやプラトンを含めて、憂鬱質的な気質があるし、鬱病に悩んだ者もいる」

記事に書かれているように「抑うつ」が、現代の社会に色々な発展をもたらしたという面は確かにあるとは思います。

でも、もし、社会がもっと単純だったとしたら・・・

  • 優れた考えなどは必要とされない社会(自然と人の優しさの中)で、偉人たちは、偉人になることなく、苦しむこともなく、心を満たされ暮らしたかもしれない

と想像することもできます。

ここまで書いて、最後に気がついたことがあります。

今回紹介する記事を簡単にまとめると、「より良く発展するには、「抑うつ」な気分が必要だ」となると私は理解しました。

私たちは、「発展すると豊かになる(心が満たされる)」と、漠然と信じているところがあります。

でも、現実は、心豊かな社会に近づいているようには見えません。

(格差社会、自殺問題、心の病気、少子化、モンスターペアレント、クレーマー、いじめ問題、派遣問題 ==> 満たされない社会)

むしろ、悪化しているようにさえ思えます。

なぜなのでしょうか?

  • 現代社会の状態は、発展を目指せば、当然に陥る状況になっている

つまり、

  • 社会の発展を目指せば人々は抑うつになる
  • 人々が抑うつから解放されれば社会は発展しない

ということです。

現代の人々は、そんな状況の中で、もがき苦しんでいるのかも知れません・・・・。

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